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November 16, 2007 (Day 22)
 何だかすっかり覇気の低い日記ですみません。自分が不妊治療中というのを忘れがちというのか、期待を抑えようとしてあさっての方向に行ってしまったのか、どうやらそんなところです。
 
 今日からLupronの注射スタート。前回が10unitからのスタートだったのだけれど今回は20unit。
 久しぶりの注射だけど、最後の注射が筋肉注射だったせいか、皮下注射って何て楽なんだろうと改めて思う。前回注射後の注射器は普通に専用の容器に捨てていたのだけれど、病院とは違ってどういうルートでdrug userに流れるか分からないからきちんと針は曲げてから捨てるに越したことはないと言われる。何なんだ、それは。

 冷蔵しなくてはならないLupronをどうやってラスベガスに持っていくかだけれど、アイスボックス型のランチボックスに保冷剤を詰めていくのだろうか。片道8時間ちょっと。乗り継ぎもあるのでやたらと長い。うーん、これの予約取ったときはまさかLupron持っていくなんて思わなかったからなあ。TSAなどのサイトを見ていると、とりあえず医療目的なら許容量以上の液体、ジェルなどは持ち込んでいいらしい。保冷剤はジェル状のパックもあるのでその辺は気になっていたところ。

 こんな一々神経質になる事もないのだろうけど、空の旅では私と同姓だったか同名だったかその両方だったかの人物がマークされているらしく、空港のセキュリティーではいつも止められている。最初はひどい!と思ったものの、慣れれば何という事はない。エジプト出身の知人の話を思い出したが、思いっきり中東風の風貌と名前で彼女も毎度止められるので慣れてしまったそうだ。
 
 ホテルの方に電話をして事情を話すと(大抵のラスベガスのホテルの部屋には冷蔵庫は併設されていないらしい)小さい冷蔵庫を貸してくれるという。きっと糖尿病のお客さんとかもいるからだろうなあ。ところでホテルはベラッジオだと思っていたらプラネット・ハリウッドだったらしい。夜中お互い眠い時に適当にとったのでうっかりしていたのか、まあいいや。ラスベガスでのホテルは本当に寝るだけ、ということで。

November 18-22 (Day 24-28)
 薬を手荷物として空港のセキュリティーを抜けるのは非常に楽だった。
 X-rayで見ているのかもしれないけれど、ボックス自体開けただけで、保冷剤を動かして中の薬を確認するわけでもなかった。多分うっかり触って薬瓶が壊れたりすると裁判沙汰になったりして相当厄介だからだろうか。靴まで脱がせるあの厳しさは一体何なんだろうと少し不思議な気もせずにはいられない。

 ラスベガスは去年の1月に行って以来だけれど、空港に降りてスロットマシーンのtin-tinという音を聞くだけで興奮する。最初の2日は夫も私も今ひとつだったのだけれど、最後で取り返した感じ。ディナー1回分程度で、IRSに報告するほどではないので雀の涙か。5日間の旅行で初日の1回だけしかATMマシーンでキャッシュを下ろさなかったし、そのキャッシュの中からドリンクを運んでくれる女性にチップを払ったり、タクシー代を払ったのだから今回の成績は私にしては結構優秀だったのではないかと思う。

 ショーもほぼ毎日見に行ったのだけれど、やはりcirque du soleilのものが一番素晴らしかった。(ちなみに見たのはZumanity)トップレスのショーも最初はお!と思ったりするものの、そのうちどうでもよくなってくるから不思議だ。
 ちなみにBody展(実際の人体のみを使った展示)も見に行ったのだけれど、人体の精緻さに感動する反面、展示物が作られる過程を想像すると正直かなりキツいものがある。ちなみに展示されている人体は全て中国人のものだそうだ。

 ホテルもPlanet Hollywoodは旧Aladdinのsoaking tubがそのままでとてもよかった。夫はほぼ肩まで浸かれる深い浴槽がすっかり気に入った様子で、次の家には深い浴槽を導入してくれるのにかなり協力してくれるだろう。(ウォッシュレットの時も同じだったけれど「経験」というのは何にも増して説得力があるなあ)
 ホテルといえば、Wynnは非常に日本人宿泊客が多いと聞いたのだけれど見て納得。ラスベガスのホテルの中では高級感もさることながらシックなたたずまいのように見えた。

 食事は夜はショーとギャンブルで大忙しのせいか、RubyさんおすすめのTamba以外はあまり行かなかったのだけれど確かにここのマサラ・チキンは非常に食べやすかった。ふと見回すとインド人のお客さんばかりだった。
 アルコールも普通に飲んでいたせいか朝もバフェーよりはKoreanのスンドゥブが胃にしっくりと美味しく感じられた。 久しぶりにIn'n outにも立ち寄ったけれど、やはり美味しいなあと感動してしまった。ちょっとした食べ物はアジア系の豊富さもあってやはり西海岸のよさ(ラスベガスは西海岸ではないけれど)を感じずにはいられない。特に夫はシミジミしていたよう。

 どんなに夜更かししても、朝6時(時差2時間分)には一旦起きてLupronを打っていたのだけれど、打ち始めた初日から前回Lupronだけの時にはなかった頭痛が時折副作用として出てくる。後頭部から痛みが始まって頭全体に広がる感じ。鍼のSteveから、動物性のたんぱく質(ただし乳製品以外)と水分を積極的に取るようにすすめられる。また、タイレノールで大分楽になるのであまり深く心配する必要はないのだけれど。


 こうして夫婦二人で気楽に旅行してエンジョイするのも悪くないと改めて感じる旅だった。
November 26, 2007 (Day 32)
 先日からはっきりとflowがあって、生理が始まった。今日はsuppression checkなので朝7時に家を出てNFCに向かう。朝から結構雨が降り出し、ふとスピンした事を思い出す。

 前回と同じように血液検査をして、超音波で卵巣などの様子を見るのだけれど、久しぶりのせいか、これが痛いの何のって。我慢しきれずにouch!などと声が出てしまうも、超音波のナースはお構いなし、もうちょっと頑張ってー、などと全く人事な調子でぐりぐりとスティックを押し当てるものだから、脂汗が出てくるほど。ああ、Dr. Weitzmanの痛みのかけらもない診察が懐かしいです。

 何か体調の変化はないかと聞かれたので、Lupronによる頭痛がひどいと訴えてみるも、それはありがちだからしょうがないのよねーと軽くいなされてしまう。加えてカルテを見ながら「えーと、3つ胚盤胞を移植するのね。」などとあっさり言い切られたのでビックリしてしまった。一回もその事についてはDrと相談をした事もない。そもそも前回胚盤胞を2つ移植したのに、何だって今回は一気に3つなんだろう?その件に関しては色々と質問したいこともあるのでDrと話をしたい、と訴えるとembryo専門のDrを呼んできてくれるので待つようにと指示を受ける。

 以前にも話をしたことのあるDrがやってきて、3つにした理由をこのように説明してくれた。
1) 凍結胚盤胞の解凍後の生存率
 NFCでは胚盤胞の水分を抜いてから凍結するのだけれど、解凍する際には水を与え、生存しているのか4時間程かけて見極めるらしい。このプロセスで胚盤胞が生き残る確立は平均80%程度。20%以上はうまく行かない事もあるのでバックアップを常に用意しておくのは大切である。
2) 次回に1つだけ移植しても成功率は低い
 冷凍保存費用、1つの為だけの移植費用を考えても割高である
3) 前回の胚盤胞よりグレードが低い
 前回のフレッシュサイクルで移植した胚盤胞のグレードはA、凍結したものはB。NFCではAかBクラスのものしか凍結しない。ただ凍結、解凍時に胚盤胞のグレードが更に下がる可能性もある。実際に前回移植した2つの胚盤胞写真と、今回使う3つの胚盤胞写真(冷凍前)を見比べてみたのだけれど、やっぱりどうも見劣りがする。前回は比較的細胞の大きさが揃っていたようだけれど、どうも凍結のものはランダムな印象が。球形なので上手く写真に反映されないこともあるのよ、と言われたけれど、うーむ。

 3つも胚盤胞を移植して3つ子になった場合、流産や死産、未熟児など相当リスクが一気に高くなる。できる事なら双子も避けたいと思っているのでその辺りが心配だと訴えると、非常に確立は低いから(Live Birthのうち数%だそうだ)それほど心配はしなくてもいいと言われる。妊娠の可能性を少しでも高める方向にすがるべきなのか、極力リスクを避けるべきなのか悩ましいところ。

 夫と話をしたのだけれど、非常に彼も悩んでいたが、結局は3つがいいのではないかという結論に達した。彼自身はこれ以上私をIVFで薬漬けにするのも嫌だし、夫婦共々この感情のジェットコースターに長々といるのも切ないようだ。あの3つの胚盤胞の写真を見た限りでは確かに品胎は確かにあまり起こりそうにもない。もし失敗したら、と考えながら行動するのにうんざりしてしまう気持ちも分かる。ここで勝負に出たい、ということなのだろう。
 ちなみに今回が上手くいかなかった場合は夫のアフガニスタン出発を待ってから再IVFをすることにした。15ヶ月ばらばらになる直前に感情的にアップダウンの激しいサイクルをするよりも、二人で過ごす時間のクオリティーを選びたいと思ったのだ。そうなると今度こそ全て一人でやらなくてはいけないのだけれど、それは職業上割り切るしか致し方ない事だろう。人生でこんなはずではなかった、とフレキシビリティーを求められるのは何も私だけではないことだし。

 
 前回で一通り流れも分かっているせいか、よりリラックスしているのが今サイクルのいいところだと思う。とはいえやっぱり心のどこかでは意識してしまうところもあるので、これも自己防衛なのかな、と思うところもあるのだけれど。そう考えるとリラックスしているのか消化試合なのかちょっと微妙なところ。まあ、前回は色々と制限した分だけ空しさがどっと後から押し寄せてきた事もあることだし、余り自分のdo/don'tを厳しくしないで単純に美味しいもの、好きなものを食べるのが良いのかもしれない。大抵の事は強く望んでせっせと努力すると少しは近づけるものだけれど、妊娠はその逆で忘れた事にやってくるなんて、何て難しいんでしょう。


November 27, 2007 (Day 33)
 不妊検査をした時に夫側の精液量、精子の質に問題があるということだったのだけれど、逆行性射精の可能性があるのではないかとVandyの先生に指摘されて、NFCでその検査を受けるようにといわれていたので昨日に引き続き、今日は夫の用事で一緒にNFCまで。
 個室でマスターベーションして射精してサンプルと尿検査があるのだけれど、個室でのマスターベーションはかなりやりきれないとこぼしていた。精子検査も結構な数しているのでうんざりしているのかも。ただ、女性側のほうがもっと大変なのだから自分もせめてこれくらいは協力しなくちゃいけないと言っていた。
 そもそも不妊治療に入ったのは夫の精液を全くといっていいほど見たことがないのが原因だったのだけれど、逆行性射精と分かったとしても根治出来るものではないらしいのでやはりIVFになるのだろう。
November 28, 2007 (Day 34)
 普段だったら3日程度で終わってしまう生理が今回はやや量も多めでまだ続いている。
 昨日からLupronの注射が10unitに下がってEstraceも始まったのだけれど、朝・夕で1錠づつの薬が150錠もあるって何かの間違いなのだろうかと思い、Laurenに電話。ゆくゆく4錠、8錠と増えていくのだそうだ。ちなみにこのEstrace、日本では認可されていないようで、私が持っている1mgの錠剤100錠を個人輸入すると21000円、などと謳っているサイトもあった、わお。

 夕方5時近くになって夫の泌尿器科のDr.Doranから電話。家にまだ戻っていないと伝えると、携帯でもいいから連絡を取りたいという。そんなに急ぐ用件なんて何だろう、嫌な事ではないといいのだけれどと思いながらも夫の携帯番号を伝える。このDr. Doran、reserveのMarineで(普段はcivilianとして会社員などとして外で働く)バグダッドに従軍経験もあるサバけた感じの先生。

 しばらくして夫が家に戻ってきたので話をすると、すでに先日の結果がDr. Doranのところに行っており、やはり逆行性射精とのことだった。最初に射精をし、その後尿検査をするのだけれど、尿の中に排出されているはずの精子が沢山検出されたそうだ。というわけで夫の症状確定。話をするなり、自分が原因で本当にすまないと悲しそうな顔で何度も謝られた。子供に関しては二人の事だし、おそらく逆行性射精は先天的な問題なので彼が何ら個人的に罪悪感を感じる事はないし、感じて欲しくないと話をする。(逆に私に何かあったときも同じように考えて欲しいしなあ。)

 精液検査の結果はあったものの、原因にこうして名前がついてはっきりした事は良かったように思う。やっぱりIVF/ICSIしか二人の子供を授かる手段がないというのを突きつけられるのはちょっとショックだけれども、まだ何とか通常通りの採精が出来るだけ私たちは十分ラッキーなはずだ。(男性器から精液が全く出てこない場合は膀胱を洗浄して培養液を入れ、そこに出てきた精子を採取するらしいのだけれどこれが本当にもの凄い痛みを伴うらしい。)

November 29, 2007 (Day 35)
 昨日の夜から出血はないので生理が終わったのだろう。ここ1年半ほど生理がぐっと短くなって何だか不安になっていたので長めだと少しうれしい。

 日本に住んでいた時から冷え性持ちで寒さには人一倍弱かった(単なる根性なしともいいますが)。20代の頃はそれでも多少我慢しておしゃれな服装にプライオリティーがあったのだけれど、何だかそんな意地も萎えて見栄えもそこそこにとりあえず機能(温かさ)に重点がおかれるようになった。妊娠を心がけるようになってからはその辺にターボがかかり、申し訳ないながら夫が望むような女性らしさは皆無だ。

 以前よいババシャツがない、と嘆いていたのだけれど日本からわざわざ取り寄せるのはなるべく最後の手段にしたい、何かないだろうか、と考えていてふとひらめく。アメリカのチープなカジュアルラインは大抵、生地がとても薄っぺらい。又、胸元も大抵大きく開いているのでこれまたアメリカ独特の胸元の大きめに開いたシャツなどの下に着られるのではないだろうか。
 色々探してみたところ、American Apparelのものがとてもシアーで密着度が高いらしい。これこれを取り寄せてみたところ、かなり大当たり。丈も長めなのでお腹と腰まで十分カバーされるし、胸元が大分深いセーターでもOKだし、オフィス用の白いシャツでも比較的もさつかない。これはよい買い物。

November 30, 2007 (Day 36)
 最近鏡を見て、肌がやたらとキレイなことに気がついた。にきびも消えたし、毛穴も格段に目立たなくなってキメが細かくなったよう。

1) ファンデーションを変えた
 ドラッグ・ストアのコスメティックまで「ミネラル」系ファンデが並んで久しいけれど、今更ながらやっと本家のBare Mineralsを使ってみる。つけるとむしろ肌にいいとの謳い文句にまんまとのせられてセフォラのカウンターで色を選んでもらう。Midium Tanをsuggestされてえー濃すぎない?と思ったのだけれど、夫から見ればやっと健康的で自然に見えるそうな。これは余談だけれど東アジア系の女性は何だか白めのファンデを好む傾向にある様な気がする。そういえば日本にいた時はファンデーションの品番が200番より上にいこうものなら(210番とか)日焼けしたかしら!?とかなり気にしたものだ。
 で、Bare Mineralsなんだけれど、最初の数日間はこれでいいのだろうか、と半信半疑だったのだけれど、1週間ほどつけてみると肌に馴染んでくるせいか、非常に調子がよい。オイリーでテカったり崩れたりする鼻の頭も格段に長く維持している模様。つけたまま寝てもOKなくらい肌にはよろしいらしいけれど、アイメークもあるのでちょっとそれは出来ないかも。

2) 半身浴/腰湯
 お風呂の話を何度となく書いているものの、半身浴だったら出来るのでは?と思い熱めのお湯に20分ほど下半身だけつかっただけで汗が噴き出してきて体が芯から温まる。日本の深い浴槽につかった時のような気持ちよい感触は得られないものの、温まり方はとてもよく、寝つきが非常によい。

 と、浮かれて書いたものの、やっぱりこれはエストレースの服用なのではないかと思う。前のIVFの時はE2が上がってもにきびができたり今ひとつ実感できなかったけれど、今回は余裕があるから反応も違うのかしら?

 そういえば、最近自分の日記が全くIVF日記になっていないような気がする。いやあ、ホント凍結サイクルって卵育ててワクワクしたりするわけでもなく、前回の初々しさがあるわけでもなく、何だかのぼけてしまっております、はい。

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